人文学部・アメリカ留学
学生インタビュー
海外へ留学中の三重大学生や外国人留学生、 ビジネスに挑戦する三重大学生を取材しました。
頑張る学生にぜひエールを。
工学部・ドイツ留学
人文学部・マレーシア出身
工学研究科・中国出身
教育学部・プロジェクトM
生物資源学部・オンライン塾経営
医学部・学生団体FORTUNE
天田皓大さん
人文学部・アメリカ留学
天田皓大さん
人文学部・アメリカ留学
——留学しようと思ったきっかけはなんですか?
天田さん:きっかけはコロナウイルスの影響で当時所属していたソフトテニス部での活動がなくなり、家からも出られない状態だったので、日本にいて何もできないなら留学しよう!と思い立ったことです。普通ならコロナだから留学には行けないと思いますが、少なくともいつでも留学に行けるように英語の勉強はしようと思いました。そのおかげもあり、コロナの波が少し収まってきた1月に実際に留学に行くことを決め、両親の留学に対しての理解や献身的なサポートもあり無事に渡米することができました。
——コロナ禍で留学を諦める人が多い中、いつでも行けるように準備していくのはすごいですね。渡米後、海外に行って気づいた日本との違いはありますか?
天田さん:留学当初で気づいたのは、まず語学の衝撃ですね。ネイティブの発音はとても早口で言葉も繋がっているので今まで習ってきたものと全然違う印象でした。僕と同じようにきた別の国の非ネイティブの留学生はみんなネイティブ並みに英語ができる人ばかりで、最初は自分だけ置いてかれている気分でした。
またアメリカと日本の授業での違いで言うと、寝ている学生を見たことがないのは衝撃でした。授業を受けている多くの生徒が教授へ質問や意見をするなど、学ぶ意欲や積極性の違いをとても感じましたし、そのせいか課題の量もかなり多くて毎週課題に追われる生活をしています(笑)。
そして一番の気づきは、自分達アジア人がマイノリティだということです。僕はあまり深く考えないタイプですがアジア人差別なども少し受けたことがあり、こういった思いは日本では感じることはなかったと思います。
——日本にいては気づけないことがあるのが留学ですよね。現在の生活で楽しいこと、困っていることはありますか?
天田さん:楽しいことはやっぱり現地の友達と過ごしている時間ですね。友達の数はあまり多くないですが、みんな考え方が違っていてとても面白いんです。特にネパール人の友達は政治についてとても興味を持っていて、日本という国がどれだけ平和な環境だったか知ることができたし、海外の若者の政治への積極性など多くの気づきがありました。
困っていることとしては語学力ですね。もちろん留学当初と比べたらかなり成長することはできましたが、もっとネイティブレベルになれるまで頑張りたいと思っています。また食生活もピザやハンバーガーなどの皆さんが思い描くような食べ物ばかりで、逆に飽きて食べられなくなりました(笑)。
——本当にイメージ通りの食生活ばかりなんですね(笑)。天田さんの今後の展望や留学をどう活かしたいか教えてください。
天田さん:日本に帰国した後は就職活動をして、英語が活かせるような仕事につきたいと考えています。そのために英語の勉強は帰国後も継続して、三重大学にいる留学生たちにもどんどん話しかけていきたいと考えています。
——最後に、留学をしたい三重大生に向けてアドバイスをお願いします!
天田さん:もし留学を迷っている方がいたら、行ったほうがいいと思うのはもちろんですが、沢山英語の勉強をしたほうがいいと感じています。留学に行くための三重大学での英語の試験も難しいので、それだけでもなんとか現地でやっていくことはできますが、留学の直前までコミュニケーションの練習をするともっと海外の人との交流がスムーズになりますし、友達を作ることもできると思います。
また僕の周りだけかもしれませんが、留学は文系の人がするものという雰囲気が日本にはあると感じています。アメリカでは留学生の中で理系で専門性を持った人の割合が高かったので、理系の方達にもそういった垣根にとらわれずにどんどん挑戦して欲しいと感じています。
——天田さんありがとうございました。
▼プロフィール
人文学部法律経済学科4年生。3年生の1月から1年間ノースカロライナ大学ウィルミントン校へ留学中。筋トレが趣味で、将来的には自分でジムを経営してアメリカのフィットネス文化を日本に広めたいと感じ、現在アメリカにて経営学の勉強中。
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三重大学国際交流ページ川村美空さん
工学部・ドイツ留学
川村美空さん
工学部・ドイツ留学
——留学をしようと思ったきっかけは何ですか?
川村さん:私は大学生活で2回短期留学を経験していて、1回目はバンクーバーに2週間、2回目はイギリスに3週間行ったのですが、そのときに食文化の違いについてすごく興味を持ったんです。イギリスに行ったときにヴィーガン(完全菜食主義)やベジタリアン(菜食主義)のメニューが豊富で、どうしてこんなにも日本との違いがあるんだろうと思いました。そこで植物性食品にトライしてみたところ、本物のお肉と変わらないおいしさのものがたくさんあって、日本でもそういったオプションがもっと増えたらいいなと思うようになったことが今回の留学のきっかけです。ドイツはヴィーガンやベジタリアンの割合が急上昇している国なので、どういったことがきっかけでそのような風潮が生まれているのかが気になり、ドイツに留学することを決めました。
——確かに海外の方が菜食主義の方は多いイメージですよね。日本と海外の違いや海外に行って気づいたことはありますか?
川村さん:私は留学でヴィーガン・ベジタリアンの文化と社会問題へのアプローチについて日本との違いを調べていますが、まずヴィーガン・ベジタリアンの面では大学の食堂のおよそ9割のメニューがヴィーガンの食べ物であるということに驚きました。
あと、社会問題へのアプローチとしてLGBTQの方々の文化を称える「プライドパレード」というデモパレードにも参加しました。日本にいたときは「デモ」というと近寄りがたいイメージを持っていたのですが、このデモは街の一番大きな道を封鎖して一日中パレードをするというもので、皆に幸せオーラが溢れているように感じました。今まではデモに興味を持ったことがなかったのですが、今回参加してみてとても楽しいものだと感じましたし、「LGBTQ」のデモに若者からお年寄りまで幅広い世代の方が参加していたことがすごく印象的でしたね。
また環境と食品の結びつきについて、ペットボトルと瓶がデポジット制になっているところが日本と違いました。空き容器をスーパーに返すと買った時のお金が一部戻ってくるので、ポイ捨ても少なくなりドイツの街もきれいになるので一石二鳥のシステムだと思いました。ピクニックに行く際も、紙皿やプラスチックフォークではなくガラス製のグラスや金属のボウルなどを使っていることには驚きましたね。
——環境への高い意識を国民全員が持っている点はとても素晴らしいですね。現地の生活で楽しいことや困っていることはありますか?
川村さん:私は化学を勉強しているのですが、大学の研究室で実験の練習をさせていただいてるのがとても楽しいです。最初は日本語で化学を勉強していたということもあり、単純な言葉でも英単語になると全然わからなくて大変でした。研究室ではドイツ語よりも英語を使う機会が多く、ドイツ語の授業以外は授業も全て英語で受けているので、ドイツ語初心者でも生活していけるという点では安心しています。
あと困っていることは、夏がすごく暑いことです。最高気温は38度になることもあるのですが、研究室や寮の部屋、教室にもエアコンがついていないんです(笑)。周りの友達も「窓を開けておけば涼しい」と言っているので、日本とは違った感覚で大変でした。
——夏にエアコンが無い環境は考えられないですね(笑)。今後の展望や留学をどう活かしたいか教えてください!
川村さん:私は植物性食品などの研究に興味があるので、将来は食品会社などで働きたいと考えています。あとはドイツ語や英語を生かしたいので、海外出張や海外の発表に参加できたりする職に就けたらいいなと思っています。また、留学を考えている人々のサポートをできるような活動もしたいなと考えています。
——最後に留学をしたい三重大生に向けてアドバイスをいただきたいです。
川村さん:留学に少しでも行きたいと思っている方は、留学経験者などに積極的に話を聞きに行ってアドバイスを貰うべきだと思います。もし留学に行きたいと思っている方がいらっしゃったらいつでも大学や私に連絡してください!
——川村さん、ありがとうございました!
▼プロフィール
工学部応用化学コース4年生。4年生の4月から1年間ドイツのハイデルベルク大学へ留学中。
異文化交流や環境保護活動、将来的には植物性食品に関連した職業に興味があり、植物性食品の先進国であるドイツで普及している理由やきっかけを学ぶために勉強中。
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三重大学国際交流ページイクラムさん
人文学部・マレーシア出身
イクラムさん
人文学部・マレーシア出身
——はじめに、現在の留学内容について教えてください。
イクラムさん:私は現在、三重大学人文学部文化学科でアメリカの社会学を勉強しています。具体的にはLGBTの問題や移民についてなど、今アメリカでは何が起こっているのかを学んでいます。出身はシンガポールの近くにあるマレーシアで、留学期間としては2022年10月下旬でおよそ2年になります。
日本に来た理由は、子供の頃に見ていたアニメから日本の文化に興味を持ったことがきっかけです。マレーシアでは日本のアニメが本当に流行っていて、『ドラえもん』などはもちろん、『つるピカハゲ丸』という昭和のアニメまで流行っているのですが、日本人の友達で知っている人が少なかったのは驚きました(笑)。そのほかにも『GTO』というドラマは大好きで何回も見ていますし、『君の名は。』という映画に描かれている風景、特に秋の景色や神社がとても綺麗で、この二つの作品を見なかったら僕は日本に行きたいとは思わなかったと思います(笑)。
——日本のアニメ文化は私も大好きです!マレーシアと日本ではどのようなところが違いますか?
イクラムさん:このインタビューだけでは話し足りないくらいたくさんありますね(笑)。一番違うと感じたのは、やはり時間を守ることへの意識の差です。マレーシアでは日本ほど時間に厳しくないので、遊ぶ時に集合時間の3時間後に遅れてやって来るということもありますが、日本ではミーティングも遊びも全て時間通りですし、電車が数分の差もなく時間通りに来た時はとても驚きました。 その他にも、日本の食べ物は野菜が多く油が少なめでサイズが小さいので、とても健康的で日本人の寿命がなぜ長いのか分かった気がします。 またウォシュレットが付いている日本のトイレには本当に感動して、実は私が日本に来て初めて撮った写真はトイレの写真なんです(笑)。
最後に人に関していうと、全員ではないですが日本人は自分の考えたことをはっきりと言わないように感じています。マレーシア人は自分の意見をはっきりと言うので、どちらのほうが良いとかはなくそれぞれに利点があると思っていますが、 最初は少し戸惑うことが多かったですね。
——日本での初めての写真がトイレというのはとても面白いですね(笑)。イクラムさんが日本に来て大変だと感じていることはありますか?
イクラムさん:やはり日本語がまだまだ完璧ではないことですね。日本人は早口で、何を話しているのかわからないことがたくさんありますし、若者言葉や方言を使われるとほとんどわからないです。また、自分が話す際にも言いたいことを言えないときがたくさんあって、面白い冗談を思いついたけど日本語で言えずに何度も悔しい思いをしましたし、冗談を言っても相手から勘違いをされることも多くあります。ですが、私は日本人の友達を作りたくてわざわざマレーシア人の少ない三重大学を選びましたし、今では三重県にいる日本人の友達はとても多いので満足しています。
——あえて大変な環境に行って挑戦する勇気はとても尊敬します!最後に、今後の目標などはありますか?
イクラムさん:目標は3つあって、1つ目は日本語をネイティブレベルにすることです。実は去年の日本語スピーチコンテストで優勝することができたのですが、今年も優勝して2連覇を達成したいと思っています。
2つ目はすべての都道府県を訪れることです。すでに関東、関西、四国を制覇済みで、中部はあともう少しで制覇できます。この前四国を制覇したのですが、愛媛の道後温泉や香川のうどんが特に印象に残っています。
3つ目はマレーシアの文化を日本人にシェアすることです。マレーシアという国や文化について知っている日本人はほとんどいないので、日本の文化を吸収するだけではなく、自分の生まれた国についても知ってもらってみなさんにマレーシアを好きになってほしいと思っています。
——イクラムさん、ありがとうございました!
▼プロフィール
二年間マレーシアの日本語学校で日本語を勉強したのち、2020年10月にマレーシアから日本へ留学。現在は三重大学人文学部文化学科でLGBTや移民などアメリカの社会学を勉強中。
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三重大学国際交流ページ徐詩琳(ジョシリン)さん
工学研究科・中国出身
徐詩琳(ジョシリン)さん
工学研究科・中国出身
——はじめに、現在の留学内容について教えてください。
徐さん:私は現在工学研究科で情報工学を勉強していて、具体的にはAIの情報セキュリティについて学んでいます。 日本に決めた理由は、中国では日本のアニメや漫画が人気で私も子供のときから日本に興味があったことや、好きな小説家が東野圭吾さんという日本人だったことがきっかけです。特に『容疑者Xの献身』が好きで中国版と日本語版を読んだのですが、私は日本語版の方が好きだと感じました。小説の中には日本の文化や習慣が分からないと理解できない点がありましたが、実際に来ることで理解できたことがあったのでとても嬉しかったです。
——東野圭吾さんが好きなのはとても驚きました!日本に来て感じた自分の国との違いを教えてください。
徐さん:色々ありますが、1番違うと感じたのは礼儀です。日本では、研究室から帰るときにも「お疲れ様です」と挨拶をしますし、朝知らない相手にも挨拶をされたことがありびっくりしたことがあります。日本の礼儀正しいところはとても好きですが、必要以上の礼儀に関しては理解するのが難しいこともあります。中国でも礼儀はありますが、日本ほどではありませんし、年長であっても仲が良い人にはあまり敬語を使いません。
次に違うと感じたことは食べ物です。私の故郷の重慶ではすべての食べ物が辛いのですが、日本の食べ物はほとんど辛くないです。私は辛いものがとても好きなのですが、日本で「激辛」と謳っている食べ物でも重慶の辛さと比べたら物足りないものがほとんどなので、そこは少し困っていますね。
——いつか中国料理の激辛を食べてみたいですね(笑)。日本に来て大変なことはありますか?
徐さん:一番は日本語ですね。研究室の発表の際は、今ではメモを見るだけですが最初の頃は毎回原稿を書いて覚えて発表しました。中国にいた頃に日本語の文法を勉強しましたが、実際に日本人が日本語を話すときは全然文法通りでは無いですし、知らない単語も多く話すスピードも速いので、ほとんど理解ができていないです(笑)。しかし研究室の学生が優しく教えてくれるので本当にいつも助かっています。
また友達との距離感に関しても大変だと感じています。私の出身地の重慶は日本における大阪のような感じで、みんな親切ですぐに仲間や友達のような関係性になります。しかし、日本人は友達になるまでに少し時間がかかり、距離感があるように感じます。日本人は「人に迷惑をかけないほうがいい」「お願いはしないほうがいい」と思っている人が多いように感じますが、私の故郷では「知り合いは迷惑をかけあい、お互いに助け合う」という考え方が一般的なので、困った時などは少し大変だと感じています。
——考え方の違いはありますが、お互いが協力し合う関係性はとてもいいですよね。最後に、今後の目標はありますか?
徐さん:やっぱり日本語をもっと上達させたいです。表面的な意味はわかりますが、文化や習慣などの関係でまだまだ深い意味までは読み取れないので、日本にいる間に理解できるように頑張りたいです。
また目標かはわかりませんが、中国に帰れたらいいなと思っています。日本が嫌というわけではなく、今年の12月で日本にきて2年になりますが、1度も帰っていないのでとても家族が恋しいです。コロナの影響で国際交流の活動が少ないことから日本人の友達もとても少ないので、毎日寂しく感じています。あと4ヶ月ほどで卒業ですが、残りの期間に日本での思い出をたくさん残して、気持ち良く卒業したいです!
——徐詩琳さん、ありがとうございました!
▼プロフィール
中国出身でアニメや漫画から日本に興味をもち、日本への留学を決意。今年で日本に来て2年目であり、現在は工学研究科にて、主にAIの情報セキュリティに関して勉強中。
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三重大学国際交流ページ細川満麗さん
教育学部・プロジェクトM
細川満麗さん
教育学部・プロジェクトM
——はじめに、現在の活動内容を教えてください。
細川さん:プロジェクトMでは、三重大学生の交流を促すアプリ「Mieet」と、キッチンカーの居場所を表示するサービス「mogmap」の2つの事業を運営しています。
Mieetについていうと、2022年11月にリリースされたiOS版のMieetアプリの開発や集客、Instagramでの三重大生への有益な情報発信、花火大会やハロウィンクッキングなどのイベント開催など「三重大学生がより充実した大学生活を送れるようにする」というビジョンをもとに活動しています。
また2022年の6月にリリースされたmogmapでは、Webシステム開発やInstagramでのキッチンカー情報の発信、mogmapに登録してくださるキッチンカーの方々への営業活動をしていて、2022年10月から12月の間には三重大学と連携して毎週キッチンカーの出店の仲介をさせてもらっています。現在ではお昼になると長蛇の列になるほど繁盛していて、楽しそうに食事をしている三重大生の姿を見てとても嬉しく思っています。
——とても幅広く活動されていますね。この活動を始めようとしたきっかけなどはありますか?
細川さん:きっかけは三重大学の日本理解特殊講義という授業でそれぞれが考えたビジネスプランをプレゼンするという最終課題があり、私がMieetのアイディアをプレゼンした際に授業内で優勝し、その時の審査員長だった株式会社カーネルコンセプトの柿崎会長から出資のお声がけをいただいたことです。最初は戸惑いましたが、Mieetを実現したいという想いから起業に至りました。
mogmapに関しても同じ流れで、現在のプロジェクトMの社長である鳥田さんが日本理解特殊講義のプレゼンで優勝し、柿崎会長のお声がきっかけで事業化に至りました。
——どちらの事業も授業がきっかけなんですね、夢を感じます!活動している中でのやりがいや困っていることなどがあれば教えてください。
細川さん:自分の考えたものが形になっていくことや学生のうちからビジネスに関われることはとてもやりがいを感じますね。自分は文系でアプリ等は作れませんが、皆さんの力でこのようにリリースできたと感じています。
困っていることは学業との両立です。授業と課題をすることで精一杯の日々の中で、Mieetや会社の運営を両立することは本当に難しいと感じています。
——学業とビジネスの両立はとても大変そうですね。今後の目標や目指す姿などはありますか。
細川さん:私は主にMieetの運営に携わっているのでMieetに関していうと、「三重大学生がより充実した大学生活を送れるようにする」というビジョンの実現に力を入れたいと考えています。そのために、Mieetアプリの開発や広報を通してユーザー数やより良い機能を増やすのはもちろん、学生に耳を傾けてどうしたら学生生活が充実するのかを考え、積極的に実行に移していきたいです。そして、将来的には地域の飲食店様や三重県企業様から応援され、応援できる会社になり、三重大学周辺地域や三重県の発展に貢献できる存在になりたいです。
——最後に、在学生へのメッセージをお願いします!
細川さん:私が入学した時はコロナで学校にも行けず、「このまま大学生活が終わっていくのか」という絶望や不安もありました。しかし、こうして一歩踏み出せば自分にできることはたくさんあるので、もし「何かしたいな」と思っている人がいたら最後の学生生活、後悔しないようにチャレンジしてみて欲しいなと思います!
——細川さん、ありがとうございました!
▼プロフィール
三重大学教育学部3年。コロナ禍での学生同士の交流を盛んにしたいという思いから、三重大学の「日本理解特殊講義(企業マインドの醸成)」の取り組みを通じて、2021年7月よりプロジェクトMを始動。現在は主にコミュニティアプリ「Mieet」の運営に携わっている。
MieetホームページMieet_Instagram
mogmapホームページ
mogmap_Instagram
眞鍋君唯さん(左)
小林大貴さん(右)
医学部・学生団体FORTUNE
眞鍋君唯さん(左)/
小林大貴さん(右)
医学部・学生団体FORTUNE
——はじめに、現在の活動内容を教えてください。
小林さん:まずFORTUNEとは何かというと、「主体性を育み人生を切り開く」という理念のもと活動している学生団体です。活動内容としては大学生の持つ新しい思考や感受性を活用して、FORTUNEの提供可能なスキルと地元企業様の需要が合致した内容で案件を受託しています。具体的には松阪市観光協会の方から松阪カルチャーストリートに関する若者向けの広告案件を頂いたり、多気町にあるふるさと村どうぶつパークへの集客に関する業務委託を受けています。
FORTUNEは大学生と企業の間のポジションに位置しており、案件の受託費用としては相場より低いですが、学生が主体となってアイディアの発案から実行までを担い、それが地域の人々や企業様への貢献につながるのでとてもやりがいと成長のある活動だと考えています。
眞鍋さん:その他にも、FORTUNEでは主体性を発揮するためにはある程度のスキルが必要だと考えていて、普段の活動としてはYouTubeなどの動画編集、Web広告やロゴ、ポスターなどのデザイン、SNS代行、プログラミング、料理など幅広く活動しています。
これらの活動もただやるのではなく、スキルアップと思考力を鍛えるために自分で目標を定めたり顧客や仲間からのフィードバックを頂いたりと、自然と目的意識や第三者目線を意識するのでとても成長できるんです!僕もFORTUNEに入ってから本当にたくさんの事を経験できたし、成長することができました。
——大学生のうちから主体的に幅広く活動されていてとても尊敬します!この活動を始めようとしたきっかけなどはありますか?
眞鍋さん:FORTUNEの設立自体は僕たちではなく、現在医学部医学科6年生の小野さんと松浦さんの2人で設立しました。きっかけは、小野さんが休学して海外留学をした際に感じた海外の人たちの起業風土であったり、プロジェクトを実行する積極性から、今までなんとなくアルバイトや部活、恋愛をしていた自分を見つめ直し、「自分の頭で考えて主体性を発揮して何かを成し遂げたい!」という思いを持った事です。日本に帰国後、同じ思いを持っていた松浦さんと協力して、主体性を教育できる場所、そしてその主体性教育を広めていく団体として、2021年の5月にFORTUNEを設立しました。僕は小野さんや松浦さんの思い、そしてFORTUNEの理念に惹かれて入りました。
小林さん:僕も元々経営や起業に興味を持っていて、FORTUNEがメンバーを募集している時期に面白そう!と思って入りました。現在ではFORTUNEの部長を務めさせてもらっていますが、小野さんや松浦さんの思いを引き継ぎつつも、お二人を超えてFORTUNEを乗っ取るつもりで頑張っています(笑)。
——小野さんの考えは多くの大学生に当てはまると思いますし、小林さんからはFORTUNEの主体性教育が本物だと伝わります(笑)。現在活動の上でのやりがいや困っている点などがあれば教えてください。
小林さん:やりがいとしては、やっぱり大学生のうちからビジネスに挑戦できる点だと思います。大学生がサークルで活動するような枠を超えて、本気で何かできる点がとても魅力的だと思います。困っている点としては、同じように何かを成し遂げたい!と考えている学生に対しての認知がまだまだ薄い点ですね。FORTUNEではさまざまな企業様と繋がっていることもあり、社会人並みの業務量や責任感もあるので、主体的に活動したいという思いを持った人にもっと知って欲しいし、もっと広めていきたいと思っています。
眞鍋さん:大学内で大人の方々と関わる機会は少ないですが、FORTUNEに入っていると経営者の方々の考え方や社会の仕組みを学べたり、そういったことに興味を持つ学生と繋がれるのでとても刺激的です。困っている点としては、FORTUNEのリソースを活かせる場所が不足している点です。スキルや主体性、目的意識をもった学生がいるので、そういった学生が活躍できそうな分野の団体や企業様ともっと連携していきたいですね。
——今後の目標や目指す姿などはありますか?
小林さん:FORTUNEのビジョンにもあるように、主体性教育をもっと日本に広めていきたいと考えています。そのためのステップとして、まずは三重大学にFORTUNEを広めていき、ゆくゆくは東海圏の大学との連携、全国の大学との連携を視野に入れています。現状はまだまだ認知が薄いですが、「三重大といえばFORTUNE」と言われるくらいの影響力をもった団体を目指して頑張っていきたいです。
——最後に、在学生に向けてメッセージがあればお願いします。
小林さん:伝えたいことは、やっぱり大学生のうちから社会人経験をすることです。一般的な大学生にとって大学生と社会人の間の部分は飛んでしまうところだと思いますが、大学生のうちから社会を経験しておくことで会社選びであったり自分が本当にやりたい事を見つけることにも役立つと思うんです。また、自分の能力をどういった形で社会に貢献できるかを学んだり探しておくことで、より充実した社会人生活、さらには人生にもつながると思います。
眞鍋さん:よく見る文言ですが、「終身雇用」が終わって安定した時代が終わり、技術革新やデジタル化によって情報の流動生が高まっていく時代の中で、社会の歯車としてなんとなく仕事をしていてもどんどん埋もれていって、自分の存在価値がわからなくなったり選択肢が狭まっていくと思います。そうならないためにも社会の仕組みやマーケティングなどを勉強して、自分がどういったポジションで社会に貢献しているか学んだほうがいいと感じています。僕はそれをFORTUNEに入ってから肌で感じているので、自分で学ぶのが難しい方はぜひFORTUNEに入って一緒に活動しましょう!
——小林さん、眞鍋さん、ありがとうございました。
眞鍋さん&小林さん:こちらこそ取材していただきありがとうございました。自分達の活動はTongaliという起業支援プログラムや地域企業様に支えられて活動できています。そういった方々への感謝やつながりを大切にしていますし、学生の方でも自分達の活動に興味のある方がいたらぜひお声かけください!
▼プロフィール
小林大貴:現在医学部医学科3年生、FORTUNEには2021年5月から所属し、初期のFORTUNE拡大に貢献し、現在では部長兼全体のまとめ役として活動中。
眞鍋君唯:現在医学部医学科3年生、FORTUNEには2021年11月から所属し、現在は動画編集のグループ長として活動中。
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FORTUNEホームページ渡辺裕太さん
生物資源学部・オンライン塾経営
渡辺裕太さん
生物資源学部・オンライン塾経営
——はじめに、現在の活動内容を教えてください。
渡辺さん:僕たちは小中高生に向けて週6日間オンライン塾を開いています。具体的には19時から22時の間オンラインの自習室を開き、生徒からの悩みや質問を聞いたり、勉強法の指導や進路の相談を受けています。僕も含め教える人が全員現役の三重大生なので、三重大学志望の生徒の相談に対して現役三重大生目線から相談に乗ったり、生徒との距離がとても近い点は他と違う点だと思っています。仲良くなりすぎて塾終わりにカードゲームをしたこともあるくらいです(笑)。
実績としては、まだ生徒さんの中で大学受験を受けた人がいないので偏差値での比較になりますが、一番伸びた子では半年で化学の偏差値が40から60まで伸びた子もいます。その子が模試で志望大学A判定をとったと報告してくれた時は本当に嬉しかったです。
——偏差値の伸び幅がすごいですね!この活動を始めようとしたきっかけなどはありますか?
渡辺さん:きっかけは高校1年生が終わる春休みに、叔父さんに会いにアメリカに10日間旅行したことです。その叔父さんがすごくて、高校生の時に片道分のお金だけを持ってアメリカに行き、バイクが好きだったからバイクの専門技師養成学校を日本人で初めて卒業して、バイクの部品を製造する会社を起こしてすごい金持ちになった人なんです(笑)。そんな叔父さんのバイクに乗せてもらって、アリゾナ州の砂漠を走りながら「ゆうた、人生は自由だぞ、好きなことをして生きていくんだぞ!」と言われ、自分はどういう人生を歩みたいのか悩んで自己啓発本を読み漁る時期があって、お金持ちになりたいと考えるようになりました。
そこから最初はお金を稼ぐためにブログアフィリエイトをしたんですけど半年でつらくてやめてしまって、次にボードゲームが好きだったので実際に作ってAmazonで販売をしたんですけどそれも失敗して、次に対面式の塾をやろうとしてチラシ2000枚を配ったけど1人も来ずに失敗しました。色々なことにチャレンジしていく中でどんどん自分に自信がなくなっていって、3年生の春に自分は凡人だから諦めて就活をしようと思いました。
その頃にInstagramでオンライン塾をやって稼いでいる人と話をしていて、Instagramに可能性を感じて胸が熱くなったんです。大学一年生の頃から塾のバイトだけは続けていて、色々なことに挑戦していたけど塾だけはもう一回やってみたいという思いが強かったので、その話を聞いた時に「自分は教育がしたかったんだ」とストンと腑に落ちてオンライン塾でやってみようと思えたんです。自分はもともとお金を稼ぎたくて色々挑戦したけど、生徒と話していく中で自分は教育に足を埋めようと思えました。今では生徒にうるさいくらい熱い思いを語っています(笑)。
——叔父さんもすごいですが、渡辺さんの行動力は本当に尊敬します!現在活動の上でのやりがいや困っている点などがあれば教えてください。
渡辺さん:やりがいとしては生徒の成績があがることはもちろんそうですが、生徒自身の人柄と向き合っていく中で、「先生の授業を聞いて教員になりたいと思いました!」と言われたり、「みんなと比べて成績はまだ伸びないけど先生と話していて本当に楽しいです」と言われた時が一番やりがいを感じますね。
困っていることとしては塾生徒の集客です。Instagramから集客をしていて去年の8月から始めて現在フォロワーが4000人程いますが、最近Instagramの仕様が変わって未成年の人たちにDMを送れなくなったので、DM集客ができず生徒数を増やすのがとても難しいと感じています。
——生徒がそんなこと言ってくれるのは嬉しいですね。今後の目標や目指す姿などはありますか?
渡辺さん:あえて言うんですけど、わからないです(笑)。教育の道に進みたいという軸は変わらないんですけど、教えるのが好きなので今後も塾をやっていきたいという思いもあるし、私立の授業や宿題をしない中学校などで働いて教育に対する知見を広めたいという思いもあるので、自分のやりたいことが定まってないっていうのが本音ですね。
——最後に、在学生に向けてメッセージがあればお願いします。
渡辺さん:僕が言うのもおこがましいんですけど、「自分の中のワクワクの種を発芽させて欲しい」と思っています。よく友達とかと話していく中で、ある人は好きな人に告白するか悩んで、ある人は留学するかどうか、またある人は旅行に行くかどうかで悩んでいて、みんな恥ずかしいからとかお金がないからとか色々な理由をつけてワクワクの種を発芽させないようにしていると感じています。僕はやりたいと思ったことはすぐやって失敗してきて、ワクワクの種が少なくなってきたので、みんながその種を持っていて羨ましいと思うし、もったいないなぁと強く感じています。やっぱりその種を発芽させようとしている人は心の底から楽しそうだし、それを側から見てても面白いですよね。大学生って人生の夏休みと言われる時期なので、若いエネルギーと時間のあるうちにもっと挑戦して欲しいって思います!
——渡辺さん、ありがとうございました。